見た夢
「見た夢」
ちょっと不気味だったけど、なあに電気をつければ問題ない、さっさと用を足して走って戻ればいいさ。
電気をつけてトイレに行ったら、エンジ色のジャージの上下を着た女子生徒たちが数名がトイレの前で並んでいた。
トイレの窓の向こうの運動場では、エンジ色のジャージの上下を着た大勢の生徒たちがトレーニングを行っていた。
そうか朝練なんやな。と私は納得していた。
ようやく順番が回ってきて、さあ、入ろうと中を見たら、便器がなかった。
見ると私のすぐ前に並んでいた女子生徒が、便器を手に持って、どこかに行こうとしているではないか。
私はその女子生徒に声をかけた。
「あの、それ、持っていかれると困るのですが」
「え? でも、これはうちのクラブの専用の移動式トイレなんですけど」
怪訝そうな顔でそれだけ言うとさっさと行ってしまった。
私は、何もないトイレの空間を見つめながら、途方に暮れていた。
「燃えろいい女」
夢の中の私の上司は、あの元ツイストのボーカルの世良さんだった。
世良さんは、全盛期の頃のいでたちだった。
私は彼から、ギターのチップを買ってきてくれ、と頼まれて、一万円札をもらった。恐ろしく小さくたたまれた一万円札だった。1センチ四方くらい。
楽器屋と古本屋がいっしょになったような店に入った。
本棚には、薄気味の悪いうす紅色の表紙の本が並んでいて、私はその中から
坂口安吾の「桜の木の下で」という本を手にとって眺めていた。
題字の文字が血で記されているように見えたので、気味悪くなって棚に戻した。
それから頼まれていたチップを買った。
店の人にピンクのをすすめられたけど、私が使うのではないので、と言って淡いブルーのチップを買った。
覚えているのは、そのくらい。